旅館「ごんざや」の玄関前で撮影された長嶋茂雄さん(左)。「1959・11・20」と日付が記されている=佐渡市小木町
旅館「ごんざや」の玄関前で撮影された長嶋茂雄さん(左)。「1959・11・20」と日付が記されている=佐渡市小木町

 66年前の1959(昭和34)年、ミスターは佐渡島にやって来た-。6月3日に89歳で亡くなった元プロ野球選手、長嶋茂雄さんが来島したエピソードを紹介してほしいと、読者から依頼があった。戦後を代表するスーパースターが、島民と交流した行程を分かる範囲でたどってみた。

 依頼者は、佐渡市春日の安照寺の住職、梶井照雄さん(78)。11月19日の午後、長嶋さんは現在の両津中を訪れたという。梶井さんは当時、中学1年生で野球部員。憧れの存在だった長嶋さんは、全校生徒の前で「親に日本一になれと言われた」「練習は人前でなく隠れてするものだ」といったエピソードを話したと振り返る。

 この年、長嶋さんはプロ2年目。6月の天覧試合の阪神戦で...

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