世界文化遺産「佐渡島(さど)の金山」に関わる全ての労働者を追悼する式典が13日、佐渡市相川栄町の「あいかわ開発総合センター」で開かれた。世界遺産登録時に日本政府が追悼式を毎年実施すると表明しており、2回目。韓国側は式で読み上げられる追悼の辞に関し、労働の強制性の表現を巡る日韓両政府の意見が折り合わなかったとして、昨年に続き欠席した。
追悼式は地元の市民団体や県、佐渡市などでつくる実行委員会が主催し、72人が参列した。政府代表として、外務省の岡野結城子国際文化交流審議官が出席。昨年は生稲晃子外務政務官が出席したが、今年は政務三役の派遣が見送られた。県からは鈴木康之副知事が参列した。
参列者全員で黙とうした後、岡野氏は追悼の辞で「鉱山労働者の中には戦時中に朝鮮半島から来た多くの方々もいて、坑内の過酷な環境の下で困難な労働に従事した。亡くなられた全ての方々に哀悼の意を表します」と述べた。
佐渡市の渡辺竜五市長は「鉱山労働で亡くなった方々と、深い悲しみを胸に生きてきた遺族のことを忘れてはならない。世界遺産の価値を次世代に継承していく」とあいさつした。
欠席した韓国側は、追悼の辞に関し、朝鮮半島出身の労働者が「意思に反して動員された」という強制性の表現を巡り、日韓両政府の意見が折り合わなかったとしている。韓国政府は今後、昨年同様に独自の追悼行事を佐渡市で開催する予定だ。
佐渡金山を巡っては、世界遺産の登録過程で、韓国側が朝鮮半島出身者の強制労働があったと主張。追悼式を毎年実施することを表明し、最終的に登録に合意した経緯がある。
来年こそ手を取り合って…関係者は期待
13日に佐渡市で開かれた世界文化遺産「佐渡島(さど)の金山」に関わる全ての労働者のための追悼式は、昨年に続き韓国側が不参加のまま執り行われた。追悼の辞を巡り韓国側は、朝鮮半島出身の労働者が「意思に反し動員された」という強制性の表現について、日韓両政府の意見が折り合わなかったとしている。地元関係者は「来年こそ日韓で手を取り合って行えれば」と期待を寄せた。
会場の「あいかわ開発総合センター」(佐渡市相川栄町)には、80席が用意され、日本側の参加者でほぼ埋まった。今年は韓国政府が事前に欠席を発表し、取材した韓国メディアは1社のみ。...




























