接客するとくぜんの大塚幸枝社長。会話を楽しみに訪れる常連客も多い=柏崎市高柳町岡野町
接客するとくぜんの大塚幸枝社長。会話を楽しみに訪れる常連客も多い=柏崎市高柳町岡野町

 ほっとする素朴な味わいの品々で、地元住民の食卓を支えてきた柏崎市高柳町岡野町の総菜店「とくぜん」が、11月末で22年の歴史に幕を下ろす。総菜や弁当の販売だけでなく、地域の高齢者への配達も担ってきたが、スタッフの高齢化により閉店を決めた。利用者からは「すごくさみしい」「長い間お疲れさま」と、惜しむ声が上がっている。

 とくぜんは2003年、地元の主婦たちが、高齢者の暮らしを食で支えようと立ち上げた。

 当時から高柳町は高齢化が深刻で、食事の準備が難しい独居の高齢者が多かった。町には弁当屋やコンビニエンスストアがなく、「長く高柳で暮らしてもらうには、食事をサポートする店が必要だ」と、地元の食材を使った...

残り889文字(全文:1190文字)