
推薦決定を祝い、佐渡市役所に掲げられた懸垂幕=28日、佐渡市千種
「佐渡島の金山」の世界遺産登録に向け、政府が国連教育科学文化機関(ユネスコ)への推薦を決定した28日、地元の新潟県佐渡市は喜びに沸いた。一時は推薦見送りも検討された中で、長年の訴えが実った関係者は安堵(あんど)した。ただ、登録までは今後も難航が見込まれ、「ここからがスタート」などと気を引き締める姿もあった。
同日夕、渡辺竜五市長ら関係者は佐渡市役所内のテレビの前で、岸田文雄首相の発言を待った。画面に速報が出ると拍手し、「ありがとうございます。新しいスタートだ」と述べ、同席した市民団体「佐渡を世界遺産にする会」の中野洸会長らと喜んだ。
1997年に前身の団体が設立された同会は、およそ四半世紀に...
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