
競争意識を高め、練習に打ち込む選手ら。練習後、自主的にシュートを打ち込む選手も増えた=10月、聖籠町
サッカーのアルビレックス新潟は、J1復帰1年目となった今季(2023年シーズン)を10位で終えた。J2でボールを保持して攻めるスタイルを積み上げ、そのスタイルを継続して挑んだ6年ぶりの舞台。大きな補強もなく、苦戦を予想する声もあったが、J1の強敵にもまれながら、チームの特長を深めていった。今季の戦いを振り返り、来季を展望した。(3回続きの2)
「ここにいる全員が戦力だ」。アルビレックス新潟の松橋力蔵監督は昨季同様に、この言葉を口にした。J1でも多くの選手を試合に起用したことで、個々の選手が成長し、戦力が高まっていった。
成長が加速した一因に、ポジションのコンバートが挙げられる。J2だった昨季のリーグ戦で6試合の出場にとどまったDF渡邊泰基は、サイドバック(SB)からセンターバック(CB)へ。対人の強さや精度の高いキックを生かし、DF千葉和彦らと定位置を争い、J1で21試合と出場数を伸ばした。
SBのDF長谷川巧も、...
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