今季最終戦を勝利で飾り、サポーターへ手を振る新潟の選手ら。来季はさらなる高みを目指す=12月3日、ビッグスワン
今季最終戦を勝利で飾り、サポーターへ手を振る新潟の選手ら。来季はさらなる高みを目指す=12月3日、ビッグスワン

 サッカーのアルビレックス新潟は、J1復帰1年目となった今季(2023年シーズン)を10位で終えた。J2でボールを保持して攻めるスタイルを積み上げ、そのスタイルを継続して挑んだ6年ぶりの舞台。大きな補強もなく、苦戦を予想する声もあったが、J1の強敵にもまれながら、チームの特長を深めていった。今季の戦いを振り返り、来季を展望した。(3回続きの3)

 9試合連続負けなし。J1アルビレックス新潟は終盤戦を最高の形で締めくくったが、その中にもチームの課題が出ていた。

 9試合の合計得点は11で、無得点での引き分けも2試合あった。「守り切れるようにはなったけど、点は取り切れるようになっていない」とMF高木善朗。決定機をつくり出せていても、ネットを揺らせない場面が多かった。

湘南戦の後半ロスタイムに同点ゴールを決めたMF高木善朗=8月12日、ビッグスワン

 リーグ戦全体を通しても、決定力不足に苦しんだ。J2だった2022年シーズンはトップの総得点73点を誇っていたが、主力メンバーがほぼ残る中で挑んだJ1では、半分以下の36点に落ち込み...

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