ハウスでナシの白い花を摘む作業=新潟市南区
ハウスでナシの白い花を摘む作業=新潟市南区

 中国で果樹の枝や葉が枯れる伝染病「火傷(かしょう)病 ナシやリンゴなどバラ科の植物に広く感染する伝染病。ページ下部に詳しい用語解説あり。」が確認され、ナシの人工授粉に中国産花粉が使用できなくなったことを受け、JA新潟かがやき(新潟市西蒲区)がハウスで咲かせた花から、早期に花粉を採取する事業に着手するなど対応を急いでいる。花粉の確保が困難な生産者への供給を目指すと同時に、花粉を採るノウハウを地域に蓄積したい考えだ。

 ナシは同じ品種の花粉では授粉しない性質があり、生産者は毎年、ナシの花が咲く4月頃に品種の異なる花粉で人工授粉を行っている。新潟県の特産品である洋梨のル・レクチエも人工授粉に和梨の花粉が使われている。

 JA新潟かがやきによると、自分で育てた木から花粉を採る生産者も多...

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