花粉の採取作業で使うミツワの機械=燕市
花粉の採取作業で使うミツワの機械=燕市

 果樹の枝や葉が枯れる伝染病「火傷(かしょう)病ナシやリンゴなどバラ科の植物に広く感染する伝染病。ページ下部に詳しい用語解説あり。」が中国で確認され、ナシの人工授粉に中国産花粉が使用できなくなっている。事態を受け、花粉の自家採取作業で使う機械を製造するミツワ(新潟県燕市)は増産体制を取った。花から雄しべの花粉が入った袋状の葯(やく)を取り出す採取機や、葯を加温して開かせる機械「開葯器」などで引き合いが高まり、通常の2〜3倍を製造した。

 ミツワは、枝豆の収穫機や干し柿の生産加工機など農業用機械を製造販売する。開葯器など果樹向けの人工交配機器は創業時から製造しており、国内シェアはほぼ100%という。採取した花粉を雌しべに授粉させる機械なども手がける。

 例年、一定の製造量で受注生...

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