
新潟地裁
水俣病被害を訴える新潟市などの男女が、国と原因企業の昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)に1人当たり880万円の損害賠償などを求めた新潟水俣病第5次訴訟2013年12月、水俣病被害を訴える新潟市などの男女が、国と原因企業の昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)に損害賠償などを求め、新潟地裁に提訴。原告の症状が水俣病によるものか、国に被害を拡大させた責任があったのかなどが争われている。の判決が4月18日、新潟地裁で言い渡される。九州の水俣病熊本県水俣市のチッソ水俣工場から不知火海(八代海)に流された排水に、毒性の強いメチル水銀が含まれ、汚染された魚介類を食べた住民らに手足のしびれや感覚障害、視野狭窄(きょうさく)といった症状が相次いだ。1956年に公式に確認され、68年に国が公害と認定した。母親の胎内で影響を受けた胎児性患者もいる。根本的な治療法は見つかっていない。新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそくと並ぶ四大公害病の一つ。を巡る裁判で2023年以降、大阪地裁が原告の訴えを認めた一方、熊本地裁は請求を棄却。被害者救済について判断が割れており、新潟地裁判決が注視される。
第5次訴訟は2013年12月に提訴。現在の原告149人のうち、審理を終えた47人が判決を迎える。
主な争点の一つが原告を水俣病と認めるかどうかだ。原告側は、...
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