砂金山の繁栄を祈願した大山祇神社を見学する世界遺産委員国の外交団=4月26日、佐渡市西三川
砂金山の繁栄を祈願した大山祇神社を見学する世界遺産委員国の外交団=4月26日、佐渡市西三川

 「佐渡島(さど)の金山「相川鶴子金銀山」と「西三川砂金山」の二つの鉱山遺跡で構成。17世紀には世界最大級の金の産出量を誇った。金の採取から精錬までを手工業で行っていた時代の遺構が残っているのは、世界的に例が少ないとされる。」(新潟県佐渡市)の世界文化遺産1975年に発効した世界遺産条約に基づき、歴史的建造物や遺跡を対象にユネスコが人類共通の財産として登録する。国内では姫路城などが登録されている。世界遺産にはほかに、貴重な生態系などの自然遺産と、文化と自然の要素を併せ持つ複合遺産がある。登録の可否は世界遺産委員会が決める。登録を審議する、世界遺産委員国の駐日外交団を招いた佐渡ツアーが4月26日、前日に続き行われた。構成資産の一つ、西三川砂金山跡にある笹川集落を訪れ、採掘跡や当時の暮らしを伝える家屋などを見学した。

 西三川は江戸幕府の重要な鉱山に位置付けられたが、産出量の減少で明治に入り閉山。砂金採りで生計を立てていた人々は農業に転換し、子孫らは現在も笹川集落に住む。

 集落では...

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