
前島密が母親から受けた影響について語る門井慶喜さん=5月11日、上越市本城町
新潟県上越市出身で郵便制度の礎を築いた前島密(ひそか)を描いた新潟日報朝刊の連載小説「ゆうびんの父」の作者、門井慶喜さんが5月11日、上越市本城町の高田城址(じょうし)公園オーレンプラザで講演した。門井さんは前島の母親に引かれたとするエピソードを披露し、「母親が作品の実質的なテーマだった」と明かした。
「ゆうびんの父」の単行本が2024年4月、幻冬舎から発売されたことを記念し、前島密を顕彰する実行委員会と上越市が主催。約200人が参加した。
門井さんは前島密を小説にした理由について、「郵便制度をつくったパブリックなことはもちろん、プライベートな部分にも引かれた」と説明。「前島は母子家庭で、母...
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