最後となった新型コロナウイルスの県の対策本部会議に臨む花角英世知事(左)=3月21日、県庁
最後となった新型コロナウイルスの県の対策本部会議に臨む花角英世知事(左)=3月21日、県庁

 新潟県の花角英世知事が就任してから6月10日で6年が経過する。この間、財政危機に伴う行財政改革や新型コロナウイルス対応など、さまざまな難題が降りかかった。花角県政のこれまでを振り返る。

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 新潟県の財政危機が表面化したのは2018年の花角知事就任直後だった。県の一般財源は16年度決算から歳出が歳入を上回り、基金を取り崩して穴埋めする赤字体質になった。その基金も数年後に枯渇することが19年2月に明らかにされた。県の有識者会議では過去の借金返済額の増大などが要因と指摘された。

 県は2019年度から5年間の行財政改革行動計画を策定し、歳出歳入改革に取り組んだ。結果、赤字だった一般財源は黒字に転じ、今後の借金返済ピークに備えた基金積み立ても目標に達するなど、一定程度の改善につながった。

新潟県庁

 ただ過去のツケは重く、...

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