
企業版ふるさと納税を活用した新プロジェクトで改修されるアルビレッジの「Fピッチ」=9月17日、聖籠町東港5
サッカーJ1のチームを運営するアルビレックス新潟と新潟県聖籠町などが、練習場「新潟聖籠スポーツセンター・アルビレッジ」(聖籠町東港5)を活用した地域活性化プロジェクトを始動させる。両者と関連団体で新たな組織を結成。町に寄せられる企業版ふるさと納税を使い、施設の整備や、町民とチームとの交流事業などを展開していく考えだ。
発足したのは、「アルビレッジを拠点とした地域活性化推進協議会」。町とアルビ、アルビのレディース、スポネットせいろう、町社会福祉協議会など計7団体で構成する。
2024年度は第1弾として、アルビレッジの6面あるピッチのうち「Fピッチ」の人工芝を張り替える。町内の小中学生を対象にした陸上教室を開くほか、月に1回、町民にトレーニングジムなども開放する予定。資金は、このプロジェクトに特化した特別枠の企業版ふるさと納税を充てる。2024年度は6700万円を目標に集め、不足した場合はアルビ側が負担する。
町役場で開かれた初会合で会長に選出された西脇道夫町長は、「地域と共にありたいと考えてくれているアルビと、地方創生に取り組みたい」と期待を語った。アルビの中野幸夫社長は「日本でも有数の練習場を、ここ聖籠町でつくらせてもらっている。町と共に、さらに充実した施設にしたい」と語った。
◆アルビは資金調達の新たな手法に、聖籠町は「お膝元の町」PR…両者の思惑が合致
企業版ふるさと納税に着目した連携は、ふるさと納税収入が伸び悩む聖籠町と、資金調達の多様化を図りたいアルビレックスの思惑が合致して実現した。
話を持ちかけたのはアルビ側。3年前、...
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