
佐潟について「このままでは生き物が住めない状況になっていく」と語る加藤功さん=新潟市西区浦山4
新潟市内で唯一、ラムサール条約の湿地に登録されている佐潟(西区)。ハクチョウなどの越冬地として知られる風光明媚(めいび)なエリアだが、近年は水質悪化などを原因とした、アオコの大量発生やハスの消滅など深刻な問題が生じている。西区のNPO法人顧問、加藤功さん(78)は佐潟の環境変化を伝える映像を制作し、「人の営みが自然を大きく変えていることを知ってほしい」と訴えている。
新潟市などによると、佐潟は流入する河川がなく、湧き水や雨水で成り立つため、周辺農地で使用される肥料の成分が地下水へ浸透する影響を受けやすい。2016年に水門による水位管理が一時中断され、水が滞留するようになったことも急激な水質悪...
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