
学生が行き交う新潟大学の五十嵐キャンパス。衆院選では若者の動向も注目される=新潟市西区
衆院選は10月27日の投開票が目前に迫った。各候補者がラストスパートをかける中、新潟県内の若者の目に選挙戦はどう映っているのか。投票率が低い20代の実情を知りたいと、県内の大学生6人に思いを聞いた。公示直後に取材した時点では政治への関心が薄かった6人だが、その後は街頭演説に足を運んだり、公約を比較したりしながら誰に思いを託すか考えてきた。そのうち3人の動きや考えを紹介する。(3回続きの2、文中仮名)
選挙戦中盤の週末、教育について学ぶ上越教育大4年のユウタさん(22)は、上越市内で候補者の訴えに耳を澄ませた。街頭演説を聞いたのは初めて。聴衆は10人ほどで他に足を止める人はいなかった。
教育施策について肉声を聞きたかったが、街頭演説で教育の話は出ず、相手候補への批判が目立った印象だ。「国力を上げるために教育は大事。(教育や子育てなど)若者向けの政策について聞きたかった」と物足りなさを感じた。
放課後児童クラブなどでアルバイトした経験から、低所得世帯の子どもへの学習支援が必要だと考えている。演説を聞いた後は、選挙公報で候補者や政党が訴える教育施策を比べた。「若者向けの取り組みに力を入れる人や党を選びたい」と語った。
◆取材機に政治に関心、選挙公報を手に公約見比べ
取材を一つのきっかけに政治に関心を持ち始めた学生たち。新潟大3年のアイさん(21)は...
残り635文字(全文:1192文字)