拉致の経緯や解決に向けての思いを語る蓮池薫さん=10月30日、新潟市北区木崎
拉致の経緯や解決に向けての思いを語る蓮池薫さん=10月30日、新潟市北区木崎

 北朝鮮による拉致被害者で、新潟産業大学特任教授の蓮池薫さん(67)が10月30日、新潟市北区の木崎中学校で講演した。拉致問題北朝鮮が日本に暮らす人々を無理やり連れ去る「拉致」を行い、いまだに多くの被害者が帰国を果たせていない問題。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮の当時の指導者・金正日(キム・ジョンイル)総書記が日本人を拉致した事実を初めて認める。日本政府が認定する拉致被害者は17人。このうち5人が02年10月に帰国した。政府認定被害者のほか、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない「特定失踪者」が400人以上(民間団体調査)いる。は今も終わっていない問題だと強調し、「北朝鮮に『日本は拉致問題を忘れてない』と示すことが、拉致問題を動かす一つのきっかけになる」と訴えた。

 講演会は新潟県などが主催し、木崎中の生徒、地域住民ら約250人が参加した。

 蓮池さんは、拉致の目的や自身が帰国した経緯を説明。未帰国の政府認定拉致被害者12人について、北朝鮮が「8人死亡、4人未入国」と主張していることに触れ、「遺骨も別人。誰一人、亡くなった証拠がない」と...

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