一緒に拉致された母ミヨシさんへの思いを語る曽我ひとみさん=10月22日、新潟市東区の県立大
一緒に拉致された母ミヨシさんへの思いを語る曽我ひとみさん=10月22日、新潟市東区の県立大

 新潟県佐渡市の拉致被害者、曽我ひとみさん1978年8月12日、母のミヨシさん=失踪当時(46)=とともに北朝鮮に拉致された。2002年、ひとみさんは拉致されてから24年ぶりに帰国を果たしたが、ミヨシさんは日本に戻れないままでいる。ミヨシさんとの再会、帰国を願うひとみさんは署名活動や、佐渡市内の小中学校などで拉致問題を知ってもらうための講演を続けている。(65)が10月22日、新潟市東区の県立大で拉致問題北朝鮮が日本に暮らす人々を無理やり連れ去る「拉致」を行い、いまだに多くの被害者が帰国を果たせていない問題。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮の当時の指導者・金正日(キム・ジョンイル)総書記が日本人を拉致した事実を初めて認める。日本政府が認定する拉致被害者は17人。このうち5人が02年10月に帰国した。政府認定被害者のほか、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない「特定失踪者」が400人以上(民間団体調査)いる。について講演した。一緒に拉致された母ミヨシさん=失踪当時(46)=を思い、「拉致問題が解決していないこと、解決のために奔走する家族がいることを知り、力を貸してほしい」と呼びかけた。

 曽我さん親子は1978年8月に拉致された。曽我さんは2002年に帰国を果たしたが、ミヨシさんの消息は不明のままだ。

 曽我さんは日本にいた時のミヨシさんを「思い出すのは朝早くから夜遅くまで身を粉にして働いていた姿だ」と振り返り、優しかった母に感謝した。再会したら「好きなことを好きなだけやらせてあげたい」と願う一方、高齢化や拉...

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