洋画家だった故・大西博さんのついたてを公開している旅館「香嶽楼」=妙高市赤倉
洋画家だった故・大西博さんのついたてを公開している旅館「香嶽楼」=妙高市赤倉

 新潟県妙高市の赤倉温泉観光協会は、旅館など8施設で所蔵美術品などを展示する「赤倉温泉丸ごとギャラリー」を行っている。赤倉は日本近代美術の祖、岡倉天心が晩年を過ごした地。アートを誘客に結びつけようという趣向だ。

 展示施設の一つ、旅館「香嶽楼(こうがくろう)」は東京芸大准教授で洋画家だった故・大西博さんのついたて「水景」を初めて公開した。大西さんは毎夏、香嶽楼に1カ月ほど滞在して作品を制作。その一つを香嶽楼に残した。2011年に琵琶湖で乗っていた船が転覆し49歳で亡くなった。

 「水景」は1対の作品で、1枚が縦100センチ、横190センチ。旅館の窓から見える木々を淡く描いた。女将(おかみ)の村山美...

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