
2024年3月末に開業したJR新潟駅の「新潟駅バスターミナル」。多くの店が開店し連日にぎわう中、「汚れが目立つところが多い。誰が掃除しているの」と、新潟日報「もっとあなたに特別報道班」(もあ特)に質問が寄せられた。駅が活気づく年末年始を前に、気になる話題だ。実態を知ろうと取材に出かけた。(報道部・大倉奈々絵)
新潟市都市政策部新潟駅周辺整備事務所の清水洋所長によると、新潟駅の管理は駅舎がJR、工事中の場所は周辺整備事務所など、場所によって異なる。このうち、バスターミナルの管理は新潟市の中央区役所建設課が担当という。
建設課を訪ねると、担当者が「日常的な掃除は毎日、市が委託した業者1社が行っている」と説明してくれた。ゴミ拾いや掃き掃除、汚れの水拭きなどを実施しているという。
それでもバスターミナルを歩くと、通路の床を中心に黒っぽい汚れが目立つ。業者が日々努力しているのに、なぜだろう?
建設課によると「新潟駅ビルで多くの飲食店が開店した4月下旬から、目立つようになった」という。田中篤史課長は「食べ物や飲み物がこぼれた跡かな」と推測したほか、「多くの人が歩くので、汚れるのは仕方ない面もある。床が白っぽい色なので、汚れが目立つのかもしれない」との見方も示した。
また、毎日掃除を行う業者からは「嘔吐(おうと)物や人の排せつ物がある」との声が届いているという。
「床に使われている素材が汚れやすいのでは」。そんな疑問を抱き、素材の商品名を聞いた。開発した企業のホームページを見ると「滑りにくく、汚れを落としやすくした」とあり、決して汚れやすくはないようだ。ただし「汚れないわけではありません」との注意書きもあった。

建設課では2024年度内に、日常の掃除では落ちにくい汚れを除去する、特別な清掃の実施を検討中だ。
私たちにできることは何だろう。田中課長は「食べ物などをこぼしたらそのままにせず、ティッシュで拭き取るなど“初期対応”をしてほしい」と呼びかける。嘔吐や排せつは「そのための場所がきちんと、あります」。...