
東京電力柏崎刈羽原発の再稼働の是非について、花角英世知事が考慮するとした材料がほぼ出そろい、知事が自身の判断を示す時期が近づいている。再稼働問題を県民はどう考えているのか。新潟日報社の「もっとあなたに特別報道班」(もあ特)は、通信アプリLINE(ライン)でアンケートを行った。原発事故に対する不安などから再稼働に否定的な意見が多く寄せられ、東電が原発を動かすことへの不信感もにじんだ。花角知事が県民の意思を確認する手法については、県民投票を求める声が多数を占めた。
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アンケートは10月27〜31日、もあ特会員を対象に実施。県内外の20〜90代、254人が回答した。柏崎刈羽原発について、「再稼働すべきではない」と答えたのが195人(76・8%)と、「再稼働すべき」の52人(20・5%)を大きく上回った。「分からない」は7人(2・8%)だった。
再稼働に反対する理由には、「万が一の時のリスクが他の発電方法より大きすぎる」(新発田市30代男性)、「降雪や地震、津波など複合災害時の対策が不十分。住民が確実に避難できる状況が確立されていない」(柏崎市50代男性)など、原発事故への不安感が多く上がった。

2011年の東電福島第1原発事故と柏崎刈羽原発を重ね、再稼働に拒否感を示す回答者も少なくない。
東日本大震災の発生時、福島第1原発で作業していたという新潟市中央区の70代男性は「その後の惨状に声も出なかった。再稼働には絶対反対」と回答。農家の村上市70代男性は「福島でも農漁業に風評被害があった。新潟でも事故が起きれば同じ運命をたどる」と危機感をにじませた。
一方で、再稼働すべきとした人たちは「止まっていてもリスクは変わらない。動かして経済を回した方がいい」(柏崎市60代女性)、「資源のない日本では原発の再稼働が必要」(新潟市秋葉区70代男性)など、経済面やエネルギー面での必要性を訴えた。
柏崎刈羽原発の電力が供給される首都圏から、再稼働を求める声もあった。...












