
ブルーリボンバッジを制服に着け、特定失踪者の家族から思いを聞く新発田高校の生徒たち=12月17日、新発田市
新発田高校(新潟県新発田市)の生徒の間で拉致1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。被害者救出の象徴であるブルーリボンのバッジを自主的に着用する動きが広がっている。「解決への意思を示そう」。約20人が制服に着けて登下校し、他の生徒に拉致問題北朝鮮が日本に暮らす人々を無理やり連れ去る「拉致」を行い、いまだに多くの被害者が帰国を果たせていない問題。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮の当時の指導者・金正日(キム・ジョンイル)総書記が日本人を拉致した事実を初めて認める。日本政府が認定する拉致被害者は17人。このうち5人が02年10月に帰国した。政府認定被害者のほか、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない「特定失踪者」が400人以上(民間団体調査)いる。の話を伝え、仲間を増やそうとしている。12月17日には拉致の疑いが排除できない特定失踪者の家族を招き、同校で勉強会も開いた。
きっかけをつくったのは3年の土田悠晴さん(18)。報道で拉致問題が長年進展していないことを知り、自分の大切な家族と重ね合わせて心を痛めた。自分にできることはないかと考え、被害者の支援団体から寄付の返礼として受け取ったバッジを9月ごろから着け始めた。
土田さんの呼びかけに、...
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