
ライブで歌うシンガー・ソングライターの千央さん(右)とベーシストのMitsuさん=新潟市中央区東大通1(千央さん提供)
新潟県三条市のシンガー・ソングライター、千央(ちひろ)さん(25)が、5歳のころ体験した7・13水害の際に心を支えてくれた祖母への思いを歌った曲「忘れないで」を作った。ことしで水害から20年。恐ろしい経験とともに、幼少期に感じた人の優しさも伝えたいという思いで歌っている。
千央さんは7・13水害で大きな被害が出た嵐南(らんなん)地区に住む。家の中へ水が入って来て、みるみるうちに1階の天井近くまで水没してしまう光景を目の当たりにした恐怖心は今も残る。
当時から音楽が好きでピアノを習い始めたばかりだったが、ピアノも水没してしまった。しかし、不安な日々が続く中で、2人の祖母が自分を外へ連れ出して気...
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