新潟県警
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 新潟県警が2024年に認知したSNS型投資・ロマンス詐欺の被害総額は前年の約2・4倍に当たる14億3389万円(暫定値)に急増したことが2月2日までに、県警のまとめで分かった。投資や副業への関心の高まりなどが背景にあるとみられる。親族や警察官を装うおれおれ詐欺など特殊詐欺の被害額も8億9223万円(前年比3億1531万円増)に上り、県警は注意を呼びかけている。

 SNS型投資詐欺は、著名人をかたるなどして投資に誘う手口で、被害額は7億8408万円(前年比4億7289万円増)、認知件数は77件(同57件増)だった。SNSの広告をきっかけに暗号資産(仮想通貨)の投資話に乗るなどし、県内の60代女性が計1億386万円相当をだまし取られるといった高額の被害もあった。

 SNSやマッチングアプリで恋愛感情や親近感を抱かせるSNS型ロマンス詐欺の被害額も、6億4981万円(同3億6373万円増)と急増。件数は54件(同19件増)で、県警によると1億円超の被害に遭った例もある。

 SNS型投資・ロマンス詐欺では、インスタグラムやフェイスブックなどSNSのダイレクトメッセージを通じた勧誘が多いという。ネット上では投資の利益が出ているように表示されることなどから、被害が高額になるまで気付きにくいとされる。

 特殊詐欺の被害額ではおれおれ詐欺が5億5709万円(同4億5342万円増)で最も多かった。最近の傾向では警察官らをかたって被害者が犯罪に加担しているなどとだまし、ネットバンキング経由で現金を引き出す例が多いという。

 県警安全安心推進室は「怪しいと感じたら最寄りの警察署に相談し、SNSで投資の話が出たら詐欺を疑ってほしい」としている。...

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