
人柱供養堂と、その修繕費をCFで募っている奉賛会の石田英昭会長=上越市板倉区猿供養寺
地滑りを止めるため人柱になった僧のものとされる骨が、新潟県上越市板倉区猿供養寺集落の「すべりどめ人柱供養堂」に祭られている。「滑り止め」で合格祈願に訪れる人もいるという供養堂が長年風雪にさらされ傷んだことから、地元住民がクラウドファンディング(CF)で修繕資金を募っている。町内会長で人柱供養堂奉賛会の石田英昭さん(73)は「地域の歴史を後世に伝えていくため、みなさんの力をお借りしたい」と呼びかけている。
猿供養寺は地滑りが多く、新潟県が防災学習の拠点として整備した「地すべり資料館」もある。この地域では、地滑りで荒れ果てた村の惨状に心を痛めた旅の僧が、自ら人柱となって食い止めたという話が語り継...
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