
「小島屋」で季節の上生菓子を薦める河田美由紀さん(右)=小千谷市片貝町
新潟県小千谷市片貝町の中心部で昭和40年代に閉店した和菓子店を、閉店時に営んでいた夫婦のひ孫に当たる女性が、半世紀ぶりに復活させ、毎週木曜に営業している。今では築100年ほどになった建物を、ほぼそのまま使用。四季折々の上生菓子を並べ、奥には茶を飲みながら菓子を味わえる場所を設けた。生まれた時には既になかった店だが、かつての雰囲気を再現しつつ、自分らしい店づくりを心がけている。
店を復活させたのは、片貝町出身の河田美由紀さん(40)。和菓子店は「小島屋」で、創業時期は不明だが、河田さんの祖先が代々営んできたという。カヤの実に道明寺粉と砂糖をまぶした片貝銘菓「コロモガヤ」などを製造していた。曽祖父母が店を閉じた後は、祖父母が住居として使っていた。
河田さんは、京都にある建築の専門学校で茶室の設計などを学び、茶室や京町家のような雰囲気の店を開きたいと考えていた。...
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