将棋の藤井聡太棋王=七冠=(22)に増田康宏八段(27)が挑む第50期棋王戦コナミグループ杯5番勝負(新潟日報社など主催、協賛社・大塚製薬)第3局が3月2日、新潟市中央区の新潟グランドホテルで指されます。

 対局前夜の1日、両対局者が決意などを語ってくれました。ファンに向けたメッセージ動画も交え、インタビューのほぼ全文をお届けします。

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◆先手番の藤井聡太棋王、目指す展開は?

藤井聡太棋王

(お疲れのところ申し訳ありません。よろしくお願いいたします)

よろしくお願いします。

(新潟での対局は、2024年6月の棋聖戦の第2局以来かと思います。改めて新潟の印象についてお聞かせいただければ)

そうですね。新潟はお米をはじめとして、美味しいものがとても多いという印象を持っています。棋王戦で毎年3月の時期に新幹線で来ると、越後湯沢の辺りとか雪が多くて、景色も印象に残っています。

上越新幹線で新潟入りした藤井聡太棋王(中央)=3月1日、新潟市中央区

(24年と23年は(直江津経由で)特急「しらゆき」で来られました。車窓の雰囲気も違うのでは)

はい。しらゆきだと信越本線で基本的に日本海に沿ってという形で。上越新幹線ですと、内陸部を通っていくような感じで、景色もそれぞれ違って、新潟県はすごく広いですし、電車に乗ってみても、本当に色々な景色があるんだなっていうことを感じます。

(これまでの棋王戦第2局までを振り返って)

中盤戦のバランスの取り方が非常に難しかったという風に感じています。棋王戦は4時間で、タイトル戦の中で比較的短いということもあって、どちらも終盤戦は秒読みになるような感じだったので、時間配分という点も含めて、これまでの2局の経験を活かしていければなという風に思っています。

(タイトル戦で増田八段との戦いは初めてになりましたが印象は)

そうですね、難しい中盤戦が続く中で、こちらが気づいていない(手を)さされるという場面も多くありましたし。中終盤の戦い方の巧みさというのを感じるところは大いにありました。あとは、序盤についても、工夫をされているのかなという風にも感じたので、その辺りもしっかり対応できるようにしたいです。

(第3局にどう臨まれますか)

こちらが先手番ということになりますので、まずは積極的な将棋を指せるようにと思っています。時間配分なども意識しながら、良い内容にできるよう頑張りたいと思っています。

(3連覇がかかっています)

対局中にそういうこと意識しても、あまり良くはないのかなとは思っているので。明日はそういったスコアのことは意識せずに、盤上に集中できればと思っています。

(タイトル戦の通算勝利数も99勝ということで、100勝もかかっていますが)...

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