インタビューに応じる飯島栄治八段=3月1日、新潟市中央区の新潟グランドホテル
インタビューに応じる飯島栄治八段=3月1日、新潟市中央区の新潟グランドホテル

 藤井聡太棋王(22)と増田康宏八段(27)がぶつかる将棋の第50期棋王戦。藤井棋王の2連勝で迎える中、第3局の新潟対局では増田八段がかど番をどうしのぐかが、見どころの一つだ。大盤解説を務め、かつて増田八段と研究会もしていた飯島栄治八段(45)に対局前日の3月1日、増田八段の棋風や印象を尋ねた。

-対局の見どころについて教えてください。

 「2人とも20代で藤井棋王はみなさんご存じの通り将棋の弱点というか、序盤から完全無欠というか、すばらしい活躍なので、今回、増田八段がどうやって崩すかという対決。きょう来られている森下卓先生のお弟子さんですが、実はわたしも増田八段とは交流がありまして、きっかけが森下先生なんです」

 「(増田八段が)13歳くらいですかね、まだ奨励会の級位者だったんですよ。14、5年前でわたしが30歳くらいで、当時は七段で、森下先生から弟子でいいのが入ったからということで研究会に連れてきた。すごいんですよ、級位者でぼくも15年前といったら結構ランクも上で、クラスも一番上の方だったんですけど、それでここまでぶつかられて、危ういわけですよ。増田さんは小学6年とか中学生くらいで、きっかけはそれだったのですが、研究会を続けたんですよ。6年くらいやりましたね」

第50期棋王戦第3局の様子=3月2日、新潟市中央区

 「プロになったのが16歳で、...

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