移住して店を開いた大野将太さん(左)と美絹子さん。美絹子さんは午前は店を手伝い、午後は東京の企業のリモートワークをこなす=長岡市寺泊上田町
移住して店を開いた大野将太さん(左)と美絹子さん。美絹子さんは午前は店を手伝い、午後は東京の企業のリモートワークをこなす=長岡市寺泊上田町

 20年前、六つの市町村が合併し、新たな長岡市の歩みが始まった。地域は、行政は、どう変化したのか。次の20年をどう歩むのか。現実を見詰め、光を探す。(6回続きの4)

 海の近くに自分の店を開きたい-。長岡市寺泊上田町にカレー店を構える大野将太さん(37)と、妻で旧長岡市域出身の美絹子さん(37)は、昨年9月に東京都から移住してきた。都会の人混みが合わなかったという2人。「寺泊は海が近くて、雪も多くはない。道もすいているし、東京に比べると天国のようですね」。晴れた日には海岸を散歩し、のどかな港町の生活を楽しんでいる。

 11の市町村が一つになった長岡市は、自然や住環境が多様な都市となった。ビルや商業...

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