
死亡事故が発生した「勝手踏切」。集落では日常的に使われていた=村上市
踏切ではないのに住民らが日常的に線路を横断しているいわゆる「勝手踏切」の解消が進んでいない。国の調査によると新潟県内で837カ所確認されており、村上市では昨年死亡事故も起きている。長年“生活道路”として通行されてきた実態があるため、危険を認識されながらも根本的な対策は難渋しているのが現状だ。
村上市の海岸沿いにある集落で2024年8月、91歳の女性がJR羽越線にはねられて死亡した。鉄道は集落を貫くように通り、線路を挟んで住宅が立つ。近所の住民によると、女性は集落内の商店に立ち寄った後、線路の向こう側にある自宅へ戻るために線路を横切って事故に遭ったという。現場は人が通行する小路からまっすぐにつ...
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