渡邉邸の石置き木羽葺き屋根の木羽板を取り換える職人=関川村下関
渡邉邸の石置き木羽葺き屋根の木羽板を取り換える職人=関川村下関

 関川村下関の国指定重要文化財「渡邉邸」で、屋根の修繕作業が3年ぶりに行われた。晴れた日には、職人が杉の木羽板(こばいた)を一枚一枚丁寧に取り換えた。

 渡邉邸の母屋と敷地内の二つの蔵は、屋根に薄い木の板を敷き、その上に石を置く「石置き木羽葺(こばぶ)き屋根」だ。母屋には厚みが3ミリ程度の杉の木羽板が22万〜23万枚使われている。

 屋根は毎年少しずつ修繕しながら維持をしているが、資金難などで2023、24年は作業ができなかった。

 渡邉邸を管理する渡辺家保存会によると、母屋と二つの蔵の屋根の面積は1527平方メートルで、5年かけて修繕する。経費は4千万円以上かかる見込み。県や村からの補助金も活用す...

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