【2022/05/01】
戦後間もない1947(昭和22)年、新たな地方自治法が施行された。制度は大きく転換し、知事は天下りの官選から、住民が選挙で直接決める民選となった。初の民選知事の誕生から75年。これまで10人の民選知事が県政を担ってきた。昭和の時代は県勢を映す県内総生産は右肩上がりで伸び、平成前半には10兆円に迫る勢いがあった。それと重なるように人口も250万人近くに達していた。だが、この30年で県内総生産は頭打ち。人口は減少の一途をたどる。民選知事たちは何を目指し、どのように県政をリードしてきたのか。民選知事10代の足跡をたどる。(本文敬称略。文中の年は元号表記)
◆岡田正平 1947(昭和22)年~55(昭和30)年
「暖国中心」打破を訴え

初代民選知事となっ...
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