
北朝鮮での暮らしや拉致問題について話す蓮池薫さん=南魚沼市浦佐
北朝鮮による拉致北朝鮮が日本に暮らす人々を無理やり連れ去る「拉致」を行い、いまだに多くの被害者が帰国を果たせていない問題。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮の当時の指導者・金正日(キム・ジョンイル)総書記が日本人を拉致した事実を初めて認める。日本政府が認定する拉致被害者は17人。このうち5人が02年10月に帰国した。政府認定被害者のほか、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない「特定失踪者」が400人以上(民間団体調査)いる。被害者で、新潟産業大学特任教授の蓮池薫さん(67)が、南魚沼市浦佐の国際情報高校で講演した。「拉致は今の問題で、われわれは長い間準備をしている。若い人が関心を持つことは、大きな力になる」と生徒らに訴えた。
県などが23日に開き、生徒や保護者ら約240人が参加した。蓮池さんは、北朝鮮が日本人を拉致した目的や、北朝鮮での暮らしで感じた不安や恐怖などを、赤裸々に語った。
北朝鮮が拉致被害の関係者が亡くなることで、問題を沈静化させようとしていると指摘し「(北朝鮮と)平和な社会をつくることには賛成するが、拉致問題を飛び越えた国交は受け入れられない。絶対に諦めない」と強調した。
3年の生...
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