「町と議会の在り方は能登だけの問題ではなく、自分たちの町のこととして捉えてほしい」と話す五百旗頭幸男監督=新潟市中央区
「町と議会の在り方は能登だけの問題ではなく、自分たちの町のこととして捉えてほしい」と話す五百旗頭幸男監督=新潟市中央区

 過疎高齢化が進む石川県穴水町を舞台に、民主主義の在り方を問いかけたドキュメンタリー映画「能登デモクラシー」が新潟市で上映中だ。上映に合わせて来県した五百旗頭(いおきべ)幸男監督(47)は「能登の小さな町が舞台だが、描くのは地方全体が抱える問題。自分の地域に関心を持つきっかけになれば」と話した。

 舞台の穴水町は、2024年元日の能登半島地震で大きな被害を受けた。撮影を開始したのは23年だった。当時は穴水町を取材するメディアは地元紙などごく一部。町は議会で、町長が理事長を務める社会福祉法人の施設の建設に補助金を出す提案をするが、反対する町議もいない状況だった。

 五百旗頭監督は、石川県のテレビ局「...

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