トライグループの研修で思いを記す古山知恵子さん(右から2人目)=2日、新潟市北区
トライグループの研修で思いを記す古山知恵子さん(右から2人目)=2日、新潟市北区

 「家庭教師のトライ」を運営するトライグループ(東京)は2日、水俣病熊本県水俣市のチッソ水俣工場から不知火海(八代海)に流された排水に、毒性の強いメチル水銀が含まれ、汚染された魚介類を食べた住民らに手足のしびれや感覚障害、視野狭窄(きょうさく)といった症状が相次いだ。1956年に公式に確認され、68年に国が公害と認定した。母親の胎内で影響を受けた胎児性患者もいる。根本的な治療法は見つかっていない。新潟県の阿賀野川流域でも同様の病気が発生。この新潟水俣病のほか、イタイイタイ病、四日市ぜんそくとともに、四大公害病と呼ばれる。を「遺伝する」と教材に誤表記した問題で、新潟市北区で研修を実施した。母親の胎内でメチル水銀の影響を受けた胎児性水俣病患者の古山知恵子さん(60)=新潟市北区=が、筆談で「(水俣病を)二度とおこしてはならない。そのために子どもたちにもせいかくにつたえてほしい」と求めた。

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 トライ側は新たな教材の作成に向け、阿部正純執行役員や担当者の計8人が参加。県立環境と人間のふれあい館で古山さんと面会した。

 水俣病の影響で話すことが難しい古山さんは、...

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