「家庭教師のトライ」の運営会社トライグループ(東京)が中学生向け教材の中で水俣病熊本県水俣市のチッソ水俣工場から不知火海(八代海)に流された排水に、毒性の強いメチル水銀が含まれ、汚染された魚介類を食べた住民らに手足のしびれや感覚障害、視野狭窄(きょうさく)といった症状が相次いだ。1956年に公式に確認され、68年に国が公害と認定した。母親の胎内で影響を受けた胎児性患者もいる。根本的な治療法は見つかっていない。新潟県の阿賀野川流域でも同様の病気が発生。この新潟水俣病のほか、イタイイタイ病、四日市ぜんそくとともに、四大公害病と呼ばれる。を「遺伝する」と誤表記した問題で、トライ側が再発防止策の一環として、8月をめどに新潟水俣病1965年、新潟県の阿賀野川流域で公式確認された。阿賀野川上流の鹿瀬町(現阿賀町)にあった昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)の鹿瀬工場が、アセトアルデヒドの生産過程で生じたメチル水銀を含む排水を川に流し、汚染された川魚を食べた流域住民が、手足の感覚障害や運動失調などを発症する例が相次いだ。56年に熊本県で公式確認された水俣病に続く「第2の水俣病」と呼ばれる。が発生した阿賀野川流域などを視察し、水俣病被害者の話を聞く機会を設けることが28日、分かった。被害者らでつくる新潟水俣病共闘会議が発表した。訪問日程は協議中という。

 誤表記の問題を巡っては、18日にトライグループの執行役員が新潟市を訪れ、被害者団体に謝罪。この中で共闘会議など3団体が、新潟の関係先を訪れ被害者の声を聞くことや誤表記の発生経過を、文書で回答するよう要請した。

 これに対しトライ側は25日に文書で回答し、「参考にし...

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