登壇者が新潟水俣病と向き合う覚悟を語った市民講演会=3日、新潟市中央区
登壇者が新潟水俣病と向き合う覚悟を語った市民講演会=3日、新潟市中央区

 新潟水俣病をどう伝えていくかを被害者や支援者らと考える市民講演会「それぞれの『覚悟』の軌跡」が3日、新潟市中央区の新潟日報メディアシップで開かれた。被害者らは、差別や偏見が残る中で実名を公表して救済を訴えるのはハードルが高いとし、被害者に覚悟を求めない社会の実現を願った。

 新潟水俣病の被害者らでつくる「新潟水俣病阿賀野患者会」と市民団体「阿賀と生きる会」が主催。約100人が参加した。

 新潟水俣病第5次訴訟原告団長の皆川栄一さん(82)=阿賀町=は、2013年に報道を通じて初めて実名を公表した経緯を、取材した新潟日報の記者との対談形式で振り返った。

 1965年の公式確認当時から症状があったが、...

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