
マダガスカルから来日した学生と茶道体験する生徒(右)=7月、宮崎県えびの市(同市提供)
158カ国・地域が参加した大阪・関西万博は、日本各地の自治体が、なじみの薄い国と交流するきっかけとなり、新たな絆が続々と生まれた。万博を呼び水に観光客誘致や経済活性化につながればとの期待もあったが、波及効果は乏しく「大阪独り勝ち」との恨み節が漏れた。
▽想定外の広がり
オランダの万博ナショナルデーを迎えた5月21日、万博会場の展示施設に佐賀県産の有田焼の磁器やテーブルなどの家具がずらりと並べられた。磁器は同国のデザイナーと佐賀の窯元がタッグを組んで作ったものだ。
江戸時代にオランダ東インド会社が有田焼を欧州などに輸出していた縁で実現。展示会にはオランダ国王も訪れ、窯元の代表が作品を紹介する場...
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