
矢守克也さん
2025年は「戦後80年/昭和100年」として位置付けられる節目の年であった。防災・減災の分野でも、区切りが強く意識される年だった。年明けに阪神大震災の発生から30年となる1月17日を迎えた。年が押し詰まってくると今度は、26年の3月11日で東日本大震災の発生から15年だ、という声が聞こえてくるようになった。
防災・減災はもともと、年月日に強くこだわる領域である。一つの大きな災害が社会のその後を決定づけることが多いからであろう。
例えば、「防災の日」(9月1日)はもちろん、関東大震災の発生日である。「防災とボランティア週間」(1月15日から21日)は、阪神大震災の発生日(1月17日)にちなむ...
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