
静岡県中部の水田=8月
JAグループの2025年産米の集荷率は目標を下回り、農家の農協離れが改めて鮮明となった。農家は過去の買い取り価格が低かったとの不信感が募っており、市場への価格交渉力も低下する悪循環に陥る。小規模農家の減少も背景にあるとみられ、地域農協の経営難に追い打ちをかける。
静岡県中部で5ヘクタールの水田を扱う男性は、4年前にJAへの出荷をやめて介護施設の給食向けに販路を切り開いた。生産コストが上がり続ける中、JAによる安値の買い付け姿勢に耐えられなくなった。「JAが(仮払いする)概算金は60キロ1万500円の時があったが、介護施設への直接販売なら2俵だけでも60キロ1万4千円で売れた」。
男性は今年8...
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