
大分市の佐藤耕三副市長(右)に見舞金を手渡す新潟県糸魚川市の井川賢一副市長=11月29日、大分市役所
大分市佐賀関で187棟を焼いた火災は18日で発生から1カ月。自宅を失い、仮の住まいへ転居を始めた住民らが懸念するのが、地域で培われてきた絆やつながりの喪失だ。市は復興住宅の建設を検討するが、入居は早くても2年先となる見通し。地域の再建へ、専門家は「行政と住民の丁寧な合意形成が必要」と話す。
▽ばらばら
「コミュニティーが保たれるか心配だ」。市が2日に開いた住民向けの説明会。参加者から地域の将来を不安がる声が上がった。
「関アジ」「関サバ」で知られる佐賀関。江戸時代から伝わる漁師の唄に合わせて踊る行事が毎年開かれるなど、昔ながらのつながりがあった。
だが、仮住まいとなる市営住宅の一部は10キロ...
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