これまでリリースしたアルバムと高橋研一。「誰でも家で聴いて楽しめるワールドミュージックを届けたい」
 これまでリリースしたアルバムと高橋研一。「誰でも家で聴いて楽しめるワールドミュージックを届けたい」

 3千頭以上の牛に対し人口約220人の沖縄県竹富町の黒島で歌い継がれる力強い民謡に、アフリカの島国カボベルデの憂いを帯びた音楽―。

 なかなかマニアックながら、妙に心に染みてくるワールドミュージック。その土地に足を運んだことがなくても、聴けばそこで暮らす人々の心に近づける気がするし、何しろどの音楽も特色があって楽しい。

 そんなワールドミュージックのアルバムを数多く生み出してきたのが、今年創業30年を迎えた東京の「リスペクトレコード」だ。手がけた作品は約350タイトル。大手レコード会社に勤めていた高橋研一代表が一人で立ち上げた。

 高橋の原動力は、その土地の音楽家たちの「熱意」だ。「この音楽を残した...

残り405文字(全文:705文字)