
陸上世界選手権の男子円盤投げ予選で、観客に手拍子を求める湯上剛輝=9月、国立競技場
15日に開幕した聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」は、約100年前に、差別や偏見に苦しむろう者の社会的地位向上を掲げて始まった大会だ。日本初開催を契機として、手話の「言語」としての重要性や、聴覚障害の多様な実態を知ってほしいと選手や関係者は願う。
▽体罰
日本手話は日本語とは異なる文法を持ち、手指だけでなく、目の見開きや頭の動きなども使って意味を伝達する。2011年の障害者基本法改正で「言語」に含まれることが示され、2013年の鳥取県を皮切りに、手話を言語として尊重する条例が各地で成立した。
かつては音声言語に比べて劣ったものだとみなされ、昭和に入ってから、ろう学校では長く使用を...
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