
関東地方の児童養護施設で職員として働く知的障害がある男性(手前)=9月
関東地方の児童養護施設で、軽度の知的障害がある男性(40)が子どもの世話全般を担う職員として働いている。知的障害者が福祉施設や保育所で働く例はあるが、清掃や補助的な業務が多く、子どもを直接支援するのは珍しい。ただ、男性は「周囲からどう見られるか」と不安も漏らす。「本当はそんなことを気にせずに済む社会になってほしい」と願っている。
「これ買ったんだよ!」。9月下旬、児童養護施設のリビング。4歳の男の子がおもちゃを見せながら、うれしそうに男性に抱きついた。男性は別の児童と将棋を指しながら、ざっくばらんに子どもたちと日々の出来事を話し合う。
男性は2021年からこの施設で働く。中学生の時に知的障害...
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