
内視鏡で見た好酸球性副鼻腔炎患者の鼻茸(中央や右下の丸く膨らんだ部分)(福井大病院提供)
かつて蓄膿症と呼ばれた慢性副鼻腔炎は近年、患者が減少傾向にある。ところが、そのうちの一つで難治性タイプの好酸球性副鼻腔炎は、患者が年々増えているという。発症原因は不明、根治療法も未確立で、2015年には厚生労働省の指定難病となった。なぜ患者が増えるのか。どんな仕組みで発症するのか。謎の解明が待たれている。
▽鼻にポリープ
福井県に住む30代男性Aさんが福井大病院の耳鼻咽喉科・頭頸部外科で好酸球性副鼻腔炎と診断されたのは18年4月。その3年ほど前から鼻詰まりの治療で自宅近くの医院にかかっていたが、鼻の中にポリープ(鼻茸)が見つかったため同病院を紹介された。嗅覚障害でにおいが全く分からず、ひどい...
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