「劇場版☆歌え!踊れ!育て!ははごころの庭」より。大人も子どもも歌って踊る(Photo by Azusa Yamaguchi、画像の一部が加工されています)
 「劇場版☆歌え!踊れ!育て!ははごころの庭」より。大人も子どもも歌って踊る(Photo by Azusa Yamaguchi、画像の一部が加工されています)

 この秋、東京・池袋の東京芸術劇場を中心に開催された舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」。一般的な舞台作品のイメージとは異なる実験的、挑戦的な取り組みを「隕石」になぞらえて紹介し、観客の心に大きなインパクトを残した。

 中でもきら星のような輝きだったのが、母になった俳優たちの演劇サークル「うたうははごころ」による「劇場版☆歌え!踊れ!育て!ははごころの庭」。出演者も観客も子連れで歌って踊れるユニークな仕掛けの数々が「客席では静かに」という劇場の“お約束”を軽やかに吹き飛ばした。

 子どもの入場料は金銭ではなく、お下がりの子ども服。集まったお下がりは舞台奥に陳列され、観客が無料で持ち帰れるという。開演...

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