競技団体を集めて実施された米国セーフスポーツ・センターの合同サミット(共同)
 競技団体を集めて実施された米国セーフスポーツ・センターの合同サミット(共同)
 米国セーフスポーツ・センター副法務顧問のカイル・マクタガート氏(共同)
 ステファノ・バスチアノン氏(中央)とミケーレ・コルッチ氏(右)(共同)
ブリュッセルで講演するイタリア・スポーツ弁護士協会名誉会長のミケーレ・コルッチ氏(共同)

 スポーツ界の暴力パワハラや性的虐待を防ごうと、未成年アスリートへの1対1指導を制限する流れが諸外国で広がっている。

 米国では、体操女子選手に数百人規模の被害が表面化する性的虐待事件が起きた。暴力虐待対策の専門機関「セーフスポーツ・センター」に寄せられる通報件数は2024年が最多8098件で、そのうち未成年の虐待予防違反は470件に上る。

 センターの副法務顧問を務めるカイル・マクタガート氏は「子どもの虐待は孤立した状況や密室で起こり得る。リスクを減らすために接触制限を導入している」と説明し、「信頼できる指導者」から「信頼できる制度」への転換の必要性を指摘した。(共同通信=田村崇仁)

 ▽指導の「...

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