
危険運転の適用が焦点となった主な事案
危険運転致死傷罪の飲酒と高速度に導入する数値基準の試案が、法制審議会部会で示された。曖昧さゆえに悪質でも法定刑の軽い「過失運転」しか適用できないことがあり、悩ましさを抱える捜査当局は明確化を歓迎。ただ数値を過度に意識し、基準未満のケースで適用に消極的になる場合や、容疑者が摘発を恐れて逃亡する事態が起きるのを憂慮する声も出ている。
▽理論値
「誰がどう考えても危険だ、というラインにはなったはずだ」。ある法務省幹部は試案に納得の表情を浮かべた。
高速度に関しては、部会のヒアリングで自動車工学の専門家が示した理論が参考となった。前方に突然、障害物が出てきた時にブレーキやハンドルの操作で回避できる速...
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