
ノーベル賞授賞式でメダルと賞状を授与された化学賞の北川進・京都大特別教授(手前)。前列左から5人目は生理学・医学賞の坂口志文・大阪大特任教授=10日、ストックホルムのコンサートホール(代表撮影・共同)
今年のノーベル賞は生理学・医学と化学の2分野で坂口志文大阪大特任教授(74)と北川進京都大特別教授(74)がそれぞれ受賞し、注目が集まった。ただ近年は日本の科学技術力の低迷が指摘されており、将来には暗雲が漂う。高市早苗政権は、研究力向上を目指し基礎研究への投資拡充の検討を始めたが、どれだけ増額できるかは未知数。物価上昇もあり、苦境に立たされた現場に追い風となるか読めない。
▽実質減少
「日本の基礎研究へのサポートは国内総生産(GDP)の割に小さい。基礎科学は形になるまでに時間がかかるかもしれないので、若い人たちがサイエンスの分野に入ってこなくなる」。スウェーデン・ストックホルムのノーベルウイ...
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