
東レ経営研究所の宮原淳二さん
高市早苗首相が自民党総裁に選出された際、「ワークライフバランス(WLB)という言葉を捨てます」と発言したことで議論が沸き上がった。筆者もこの発言の解釈についてマスコミから意見を求められた。
日頃から私はWLBよりも「ワークライフマネジメント」という言葉がしっくりくるように感じている。なぜならWLBという言葉が「仕事はほどほどに、プライベートに重点をおく」という短絡的な発想になっていることを懸念しているからだ。
育児や介護、ご自身の病気など、仕事に制約をかけざるを得ない時期は誰でもある。何事も起きずに済むことが望ましいが、職業人生が長くなれば無事之名馬(ぶじこれめいば)ではいられまい。
一方で...
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