超党派の国会議員連盟の総会で、袴田巌さんの再審を振り返る姉ひで子さん=8日、国会
 超党派の国会議員連盟の総会で、袴田巌さんの再審を振り返る姉ひで子さん=8日、国会
 新たな再審制度のイメージ

 法制審議会部会で法務省が、再審手続きでの証拠開示制度の論点をまとめた資料を示した。現行法に関連規定はなく、開示は裁判官の裁量次第。最初の請求から43年を経て無罪が確定した袴田巌さん(89)の審理でも長期化の一因とされた。ただ今回の内容では現在の実務より後退し「改悪」につながるとの批判も。法務省に対する一部与党議員の不信感も根強く、取りまとめに向けた駆け引きの激化は必至だ。

 ▽2段階構造

 「流れが変わったのは証拠開示。世間の人もこっちを向いてくれた」。8日、制度の見直しを求める超党派の国会議員連盟の総会で、袴田さんの姉ひで子さん(92)が振り返った。第1次請求審で退けられた後、2次審で多くの開...

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